2022/07/19

損害保険とは。種類から補償範囲まで徹底解説

損害保険の種類について解説します。身近にある様々なリスクに備えてくれる損害保険ですが、どのような補償があり、どのような種類があるのでしょうか。すべての保険の中での損害保険の立ち位置や、自動車保険や火災保険などの損害保険の種類についてわかりやすく解説しますので、参考にしてください。

損害保険とは

損害保険とは、偶然の事故によって生じる損害に備える保険です。人生において、交通事故や火災・盗難など、自身が気をつけていても避けられないリスクがたくさんあります。そのようなリスクに対応するのが損害保険です。

損害保険の特徴としては、1. 実損払いが基本 2. 保険期間は1年が基本 3. 保険料は一括支払いが基本 の3つが挙げられます。生命保険会社の商品ではかかった費用は関係なく、あらかじめ決められた保険料が支払われます。しかし損害保険では、実際にかかった費用のみを支払う実損払いが基本となっています。ただし、実損払いの中でも上限金額が決められており、上限金額を上げると保険料も上がるという仕組みです。他人に怪我をさせてしまった時などに必要となる損害賠償額は時に非常に高額になりますが、損害保険に加入しているからと言って全額が必ず支払われるとは限らない点には注意が必要です。

保険の3つの分野について

保険は大きく分けると3つの分野に分かれており、それぞれの分野ごとに取り扱える保険商品が決まっています。その中で損害保険は第二分野の保険となります。それぞれの分野ごとの特徴は以下の通りです。


保障(補償)の対象 取り扱える企業 取り扱える保険の種類
第一分野 人の生存もしくは死亡 生命保険会社のみ 死亡保険(終身保険、定期保険、養老保険)、個人年金保険など
第二分野 偶然の事故による損害 損害保険会社のみ 自動車保険、火災保険など
第三分野 生命保険、損害保険のどちらにも属さないもの
生命保険会社と損害保険会社

医療保険、がん保険、介護保険など

損害保険会社がでは第二分野の商品だけでなく、医療保険・がん保険など第三分野の商品も取り扱うことができます。実損補填が損害保険の基本ですが、損害保険会社で扱う第三分野の商品は他の生命保険会社の商品と同じく、あらかじめ決められた保険金額が支払われます。

損害保険の種類

損害保険の商品には、様々な種類があります。ここからは主な損害保険の商品の種類について解説します。

1. 乗り物に関する損害保険

自動車保険

自動車に関する保険には、「自動車損害賠償責任保険(以下自賠責保険)」と「任意保険」の2つがあります。自賠責保険は車の所有者すべてに加入が義務付けられており、交通事故によって他人の何らかの損害を与えた場合に、一定の限度額まで保険料が支払われます。自賠責保険ではカバーしきれない範囲を補償する保険として、任意保険があります。損害保険で取り扱われているのは主にこの任意保険です。

自賠責保険では事故にあった被害者の人身災害の補償のみに限定されますが、任意保険に加入することで自賠責保険から支払われる額を超えた分の保険金や他人の財物に損害を与えた場合、自身や同乗者の身体に損害を被った場合などにも保険金が支払われるようになります。現在はドライバー全体の約9割がこの任意保険に加入しており、自動車を運転するなら自賠責保険とともに必ず加入した方がよい損害保険です。

バイク保険

バイク保険は、バイクによる事故で損害を起こした際に保険金を受け取ることができる保険です。バイクも自動車と同じく自賠責保険は義務となっており、追加の補償を受けるために任意のバイク保険があります。バイクは自動車よりも事故率が高く、保険の必要性がより高いのですが実情としてはバイクの任意保険の加入率はドライバー全体の40%程度に留まっています。バイクは事故率が高いため保険会社が積極的に販売してこなかったという背景もあるようですが、バイクにも任意保険は基本的に必要だと思っておいた方がよいでしょう。

自転車保険

自転車保険とは、自転車による事故で対人・対物に損害を起こした場合に保険金を受け取ることができる保険です。近年では自転車が関係する人身事故により高額な損害賠償が請求されるケースが多くなってきているため、自治体によっては自転車保険が義務化されているところもあります。

参考記事:『自転車保険とは?補償の内容、義務化の最新情報まで

2. 住まいに関する損害保険

火災保険

火災保険とは、火災による損害を補償するほか落雷・風災・雪害など様々な被害を対象とした保険です。火災保険に加入する際には建物のみを補償するのか、家財のみを補償するのか、建物と家財両方を補償するのかを選択して加入します。また、地震保険に加入したい場合には火災保険とセットでしか加入できませんので、同時に検討する形になります。

参考記事:『火災保険の種類とは。補償対象から注意点まで徹底解説

地震保険

地震保険は、地震や噴火・津波によって建物や家財に損害が生じた場合に保険金が支払われる保険です。地震保険単独での加入はできず、火災保険とセットで加入します。日本では地震による被害が頻発しており、2011年の東日本大震災以降加入率は増加傾向にあります。

3. 身体に関する損害保険

傷害保険

損害保険会社のみが取り扱うことのできる第三分野の保険が傷害保険です。日常生活での突然の事故による怪我や入院などを補償します。同じく第三分野の医療保険が主に病気や怪我での入院・手術などを保障するのに対し、傷害保険は日常生活における様々な事故による入院・手術などを補償します。医療保険と異なり病気に対する保障をするわけではないので、傷害保険に加入するにあたって健康状態の告知をする必要はありません。

医療保険

損害保険会社でも、生命保険会社と同じく医療保険も取り扱っています。上述した傷害保険でも怪我が補償の対象となりますが、傷害保険では通院1日から保険金が支払われるのに対し、医療保険では基本的に通院に対して保険金は支払われません。入院もしくは手術をした時点で保険金が出るのが医療保険の特徴です。商品の種類としては生命保険会社が扱う医療保険の方が多いですが、その内容は様々なので損害保険会社の医療保険も見てみるとよいでしょう。

参考記事:『医療保険の種類徹底解説

がん保険

損害保険会社ではがん保険も取り扱っています。損害保険会社の保険金は実損填補払が基本となりますが、がん保険や医療保険をはじめとした第三分野の保険に関しては生命保険会社と同じくあらかじめ決められた定額の支払いとなることが多くなっています。

所得補償保険

病気や怪我で働けなくなった時の生活費を補償するための保険が所得補償保険です。医療費を補償するわけではなく、働けなくなった期間の生活費を給与のように毎月受け取ることができます。就業不能保険も所得補償保険と同じく病気や怪我で働けなくなった時の生活費を保障するための保険ですが、就業不能保険は生命保険会社が取り扱っています。就業不能保険と所得補償保険を比べると所得補償保険の方が保険期間が短いことが多くなっています。

参考記事:『就業不能保険と収入保障保険の違いとは

4. スポーツ・レジャーに関する損害保険

ゴルフ保険

ゴルフ保険はゴルフ中に怪我をした際や人に怪我をさせてしまった際などに保険金を受け取ることのできる保険です。ゴルフを頻繁に楽しむ人にとって需要のある損害保険です。ゴルフ保険の内容は商品によって大きく異なり、怪我をした際の補償だけでなくホールインワンを達成した際に記念品を配るための費用を補償してくれるといったユニークな商品もあります。

スキー保険

スキー保険はスキー中に怪我をした際や人に怪我をさせてしまった際などに保険金を受け取ることのできる保険です。スキーは人気のスポーツですが、怪我をする・させてしまう可能性も高いスポーツなので、事前に備えておくことが重要になります。スキーやゴルフはメジャーなスポーツであるため単独での損害保険商品がありますが、レジャー保険といって他のスポーツ中の怪我にも備えられる総合的な商品も販売されています。

5. 旅行に関する損害保険

国内旅行保険

国内旅行保険は、国内旅行中の怪我の治療や他人への賠償、盗難・紛失などの被害に遭った際に保険金を受け取ることができる保険です。

海外旅行保険

海外旅行保険は、海外旅行中の怪我の治療や他人への賠償、盗難・紛失などの被害に遭った際に保険金を受け取ることができる保険です。海外では日本の医療制度を使うことができないため、万が一怪我などで治療することになると高額な医療費がかかります。また、地域によっては盗難などの被害も日本と比べて非常に多いこともあり、海外旅行の際には必ず加入しておくべき保険と言えます。


駐在保険

駐在保険とは、海外駐在・赴任中の病気や怪我の治療などに備えられる保険です。海外旅行保険と補償内容は似ていますが、駐在保険は帯同する家族も補償範囲に入ることがあったりする点などに違いがあります。また、駐在する期間は急に延長になることも多くありますので、駐在保険を検討する場合は保険期間の変更が柔軟に対応できるかどうかはよく確認しておくようにしましょう。

留学保険

留学保険は、海外留学中の病気や怪我の治療などに備えられる保険です。病気や怪我の際の治療費に対する補償は主に海外旅行保険と同じですが、留学保険はより補償範囲が広くなっているという特徴があります。また、海外旅行保険は商品にもよりますがだいたい90日間が補償期間の上限であることが多く、それ以上の海外滞在に関しては留学保険でのみ対応可能なことが多いです。

6. 法人向けの損害保険

損害保険には、上記で紹介した個人向けの保険以外にも法人向けの商品もあります。その種類は様々ですが、例えば店舗の火災保険、賠償責任保険、突発的にイベントが中止になった際の損害を補償する興行中止保険などです。法人では店舗数などに応じて様々なリスクは上がるため、しっかりと損害保険の内容を把握して準備しておく必要があります。

損害保険の種類を理解しよう

損害保険の種類について解説しました。保険の大きな3つの種類の中の一つである損害保険の中には、様々な補償をしてくれる商品があります。人生ではいつ何が起こるか誰にも分からないため、偶発的な事故を補償してくれる損害保険はどんな人にも必要な保険であると言えます。損害保険の種類をよく理解して、自分に必要な補償を選択しましょう。

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