2022/06/06
生命保険の種類徹底解説
生命保険の種類について解説します。生命保険の中には保障が続く期間や貯蓄性の有無に応じて様々な種類がありますが、自身に合った保険に加入するにはその種類を理解しておくことが大切です。この記事では生命保険の種類を大きく3つに分け、その特徴を初心者にもわかりやすく解説しますので参考にしてください。
生命保険とは
生命保険とは、人の生死に関して保険金が受け取れるタイプの保険のことを言います。「生命保険」という言葉の中に医療保険やがん保険などの意味合いも含めている場合もありますが、本記事では保険業法上の第一分野である「生命保険」のことを指しています。
※保険業法上の保険の種類
第一分野:生命保険(死亡保険)
第二分野:損害保険
第三分野:医療保険、がん保険など
公的な死亡保障について
生命保険は加入者の生死に関して保険金が支払われる民間の保険商品ですが、生命保険に加入していなくても公的にもらえる以下のような死亡保障もあります。また、勤めている企業によっては福利厚生制度の中に独自の死亡保障がある場合もありますので、事前に勤務先の福利厚生も確認しておきましょう。
遺族基礎年金
遺族基礎年金とは、国民年金の被保険者であった人が亡くなった場合、受給要件を満たしている「子のある配偶者」もしくは「子」が受け取ることができる年金です。金額は基礎金額に加えて子の人数によって変わり、子のない配偶者には遺族基礎年金は支払われません。
遺族厚生年金
遺族厚生年金とは、厚生年金の被保険者であった人が亡くなった場合、受給要件を満たしている遺族が受け取ることができる年金です。遺族基礎年金の要件も満たしている場合は両方の年金を受け取ることができます。
死亡一時金
死亡一時金とは、死亡日の前日において年金制度の第1号被保険者として保険料を納めた月数が36ヶ月以上ある人が亡くなった場合に遺族が受け取ることができる一時金のことです。死亡一時金の金額は保険料を納めた月数に応じて120,000円~320,000円となっており、保険料を納めた月数が36月以上ある場合は、8,500円が加算されます。
※前述した遺族基礎年金の受給を受ける場合、また死亡した人が年金を受給していた場合は死亡一時金は支給対象外となります。
生命保険の種類
公的な死亡保障では保障が足りない場合に、民間の生命保険に加入することとなります。民間生命保険には様々な種類がありますが、大きく分けると3種類あります。
1. 定期保険
定期保険とは、5年や10年といった保険期間が決まっていて、その保険期間内に死亡した場合に保険金が支払われるタイプの生命保険です。定期保険においては満期時や解約時に戻ってくるお金は全くないかごくわずかである掛け捨てタイプであることが多くなっています。保険期間終了後は多くの商品は更新可能で、更新時の年齢によって保険料が再計算されます。保険料は他の2つの生命保険の種類と比べるとかなり安く、子どもが自立するまでの間など一定の期間に高額な死亡保障が必要であるときに適した生命保険です。
参考記事:『定期保険(定期生命保険)のメリット・デメリット』
主な定期保険の商品
・収入保障保険
・逓減定期保険 など
2. 終身保険
終身保険とは、保険期間が一生涯続きいつ死亡したとしても保険加入中であれば保険金が支払われるという生命保険です。一般的に、被保険者が死亡したときは死亡保険金、高度障害状態になったときは高度障害保険金が支払われます。また、途中で解約した場合には解約返戻金が戻ってくるため、貯蓄性がある保険と言われています。保険料は定期保険と比べるとかなり高くなることが多いです。
参考記事:『終身保険(終身生命保険)のメリット・デメリット』
主な終身保険の商品
・低解約返戻金型終身保険
・積立利率変動型終身保険
・外貨建て終身保険
・変額終身保険 など
3. 養老保険
養老保険とは、保険料を積み立てる期間が決まっていて、その保険期間満了時に被保険者が生存している場合に満期保険金が支払われるという生命保険です。加えて、もし保険期間中に被保険者が死亡したときは死亡保険金が、高度障害状態になったときは高度障害保険金が支払われます。保障と貯蓄の両方の機能を兼ね備えており、特に貯蓄性は3つの生命保険の種類の中で最も高くなっています。養老保険の種類の中には個人年金保険などもあり、老後の生活資金の貯蓄のために加入する人も多くなっています。
参考記事:『養老保険(養老生命保険)のメリット・デメリット』
主な養老保険の種類
・外貨建て養老保険
・個人年金保険 など
3つの生命保険の違い
定期保険 | 終身保険 | 養老保険 | |
保険料 | 3つの中で一番安い | 中間 | 3つの中で一番高い |
保障期間 | 5年・10年などの一定期間 | 終身 | 5年・10年などの一定期間 |
死亡保険金 | あり | あり | あり |
解約返戻金 | なし | あり | あり |
満期保険金 | なし | なし | あり |
どんな人に必要な保険か | 手軽な金額で一定期間手厚い保障を受けたい | 生涯にわたって保障を受けたい | 死亡保障とあわせて老後の生活資金も貯めたい |
生命保険の種類を理解しよう
生命保険の種類について解説しました。生命保険には大きく分けて3種類あり、その3種類の中にも様々な商品があります。自身のライフステージに合わせてどのような保障が必要なのかを考え、最適な商品を選べるようにしましょう。