2022/05/06

不動産投資ローンに必要な自己資金とは?

不動産投資ローン(アパートローン)を組むのに必要な自己資金について解説します。不動産投資を行うために多くの人が組む不動産投資ローンですが、頭金や諸費用を含めた自己資金はいくらくらい必要なのでしょうか。頭金の目安や諸費用の内容、自己資金を抑えるコツまで解説しますので、参考にしてください。

不動産投資ローンとは

不動産投資ローンとは、不動産投資用の物件を購入するために金融機関から受けることができるローンの名称です。自身が住むための住宅を購入するために組む住宅ローンとは審査基準が異なり、購入する投資物件の収益性なども審査されます。

不動産投資ローンには主に個人投資家が利用するアパートローンと、個人投資家から事業主までより投資規模の大きい人が利用するプロパーローンがありますが、この記事ではアパートローンに限定して、ローンを利用する際に必要な自己資金について解説します。

参考記事:『【初心者向け】不動産投資ローンとは。種類や組み方、手順や審査基準まで

不動産投資に必要な自己資金とは?

自己資金とは、不動産投資を行う際に自身で用意する資金のことで、一般的に頭金と諸費用を足した金額のことを指します。頭金とは物件を購入するのに必要な費用のうち、ローン借入額を除いた「自分で現金で用意するお金」のことで、諸費用とは物件購入にあたり必要になる各種費用のことです。

頭金に関しては、物件の担保価値や融資を受ける人の属性などにもよりますが、物件価格の10%~20%ほどを用意すると融資の審査に通りやすくなると言われています。そして諸費用に関しては、新築物件の場合は物件価格の約4%~7%、中古の場合は物件価格の約7%~10%ほどが必要になることが多いです。(中古物件は仲介手数料がかかってくることで諸費用が高くなる傾向があります。)

頭金と諸費用を合わせると、自己資金は目安として物件価格の15~30%ほど用意できれば安心できる水準と言えるでしょう。しかしこれはあくまで目安で、属性の高い人であれば物件価格をすべてローンで賄うフルローンや、自己資金ゼロで諸費用も含めてローンで賄うオーバーローンを利用することも可能です。また、ローンを申し込む金融機関によっても必要となる自己資金が変わってきます。自身の資産状況を踏まえて、自己資金の金額は柔軟に設定するようにしましょう。

不動産投資にかかる諸費用とは

不動産投資にかかる諸費用とは、主に以下のような費用のことです。物件や業者によって若干の違いは出てきますが、ほぼ必ずかかってくる費用となりますのでしっかり準備を行う必要があります。

諸費用の種類 内容
仲介手数料 不動産業者に仲介してもらった際に支払う手数料
司法書士報酬 登記を司法書士に依頼する際に支払う費用
登記費用 所有権や担保を登記するための費用(登録免許税)
不動産取得税 不動産取得時にかかる税金
融資事務手数料 融資を受ける際に必要な手数料
融資保証料 融資を受けるにあたって、保証機関による保証を受けるための費用
印紙代 売買契約書や金銭消費貸借契約書などに張り付けるための印紙代
火災保険料・地震保険料 購入物件にかける保険の費用
固定資産税・都市計画税の精算 購入物件の売主が支払った固定資産税・都市計画税の一部を、買主が期間に応じて負担するため必要になる精算金

この中で最も金額が大きいのは仲介手数料であることが多いです。仲介手数料は、新築物件でディベロッパーから購入する場合や中古物件を買取再販業者から購入する場合はかかりませんが、その他の場合は必ずかかります。仲介手数料は以下の金額を上限に設定されています。


【不動産仲介手数料の上限】

物件価格が200万円以下の部分:仲介手数料上限5%

売買価格(税込)が200万円を超える部分〜400万円まで:仲介手数料上限4%

売買価格(税込)が400万円を超える部分〜:仲介手数料上限3%


※例えば物件価格が1,000万円の場合

200万円以下の部分 

…200万円×5%=10万円+消費税で11万円

200万円超400万円以下の部分 

…200万円×4%=8万円+消費税で8万8千円

400万円超の部分

…600万円×3%=18万円 +消費税で19万8千円

→合計39万6千円が仲介手数料の上限となります。


しかしこれはあくまで上限であり、業者によって設定されている金額は大きく異なります。物件購入の際には仲介手数料についても事前に必ず確認を行いましょう。

自己資金を抑えるには

1. 頭金の金額を減らす

ローン審査に問題がなさそうな属性の人であれば、無理に頭金を多く入れる必要性はありません。不動産投資には初期費用だけでなくランニングコストもかかってきますので、この超低金利時代には自己資金を温存しておくことも有効なリスク回避となります。属性の高い人に限りますが、フルローンも検討してみるとよいでしょう。

2. 抑えられる諸費用は抑える

諸費用には上述したように様々な種類があり、基本的に相場の費用は決まっていますが、中には費用が抑えられる可能性があるものもあります。

・仲介手数料…仲介手数料は上限が法律で決まっていますが、その金額は業者によってだいぶ異なります。また、業者によっては価格交渉の余地があると言われています。無理な値下げ交渉はおすすめできませんが、例えば不動産業者が少しでも早く売りたいであろう物件を購入する場合など、交渉をしてみる価値はあります。

・司法書士報酬…不動産投資にかかる司法書士報酬は、相場として10~15万円と言われています。しかし最近は同じ業務を行う司法書士でも、10万円以下で依頼できる司法書士も増えてきました。相場価格だからとよく選ばずに頼んでしまうのではなく、より安く依頼できる司法書士を探してみましょう。また、不動産業者によっては提携している司法書士に依頼すれば安くなる場合もあります。不動産業者にも一度確認してみるとよいでしょう。

以上2つの諸費用に関しては、金額を抑えられる可能性があります。少しでも諸費用を抑えたい場合は参考にしてください。

自己資金が少ない方が投資効率は良い

自己資金の目安について解説してきましたが、不動産投資においては自己資金の投入が少ない方が投資効率は良いと言えます。自己資金の割合を多くして購入するよりも、自己資金をなるべく少なくしてローンの割合を多くしたほうが自己資金の回収スピードが早く、次に再投資していくことができるということです。これは「ROI(投資収益率・投資対効果」という指標によって判断することができます。ROIは「年間キャッシュフロー÷自己資金×100」という式で表すことができ、ROIが10%なら10年間で自己資金を回収できるという意味になり、ROIが50%なら2年間、100%なら1年間で自己資金を回収できるということです。このようにローンを利用して投資効率を高めることを「レバレッジをかける」と言いますが、レバレッジをかけて自己資金を素早く回収し、さらに再投資をして物件数を増やしていくことができるのが不動産投資の一番の醍醐味と言えるでしょう。

【参考】不動産投資家のアンケート結果

野村不動産ソリューションズ株式会社が2021年6月18日~6月28日に行った「不動産投資に関する意識調査(第13回)」のアンケート結果によると、不動産投資用の物件購入時に充当した自己資金の割合は以下の通りとなりました。

【物件購入時に充当した自己資金の割合】

購入価格の1割未満 37.2%
購入価格の1~2割未満 26.3%
購入価格の2~3割未満 13.1%
購入価格の3~4割未満 8.0%
購入価格の4~5割未満 3.6%
購入価格の5割以上

18.2%

物件価格の1割未満と回答した人が37.2%と最も多く、自己資金を最小限にして購入している人が多い傾向がある一方で、物件価格の5割以上充当したと答えた人も20%弱と3番目に多い回答となっています。自身の状況に合わせて自己資金の投入額は幅広いことが伺えます。

参考:不動産投資に関する意識調査(第13回)

必要になる自己資金を理解しよう

不動産投資ローンを組むのに必要な自己資金について解説しました。頭金、諸費用ともに物件や借主によって一概には言えませんが、自身の状況に合わせて適切に準備を行うことが大切です。

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