2022/07/21

自動車保険、代理店型とダイレクト型の違いとは

自動車保険の代理店型とダイレクト型(通販型)の違いについて解説します。それぞれの保険の特徴からメリット・デメリット、加入方法や保険料などの違い、代理店型自動車保険に向いている人・ダイレクト型自動車保険に向いている人まで初心者にもわかりやすく解説しますので、参考にしてください。

自動車保険とは

自動車保険とはドライバーが加入する保険で、必ず加入しなければならない強制保険(自賠責保険)と任意で加入する自動車保険に分かれています。自賠責保険は被害者救済のための最低限の補償で、自賠責保険でカバーしきれない損害を補償してくれるのが任意保険(自動車保険)です。この記事では、任意保険(自動車保険)の主な種類である代理店型とダイレクト型の違いについて解説します。

参考記事:『自動車保険の種類とは。補償対象から注意点まで

代理店型自動車保険とは

代理店型自動車保険とは、主に自動車ディーラーや修理工場などの保険代理店を通して加入するタイプの自動車保険です。基本的に対面での手続きとなり、保険代理店が営業している時間帯に来店する必要があります。車を購入する時や定期点検時などに一緒に加入や更新手続きをすることが多くなっており、専任の担当者に相談に乗ってもらうことも可能です。

代理店型自動車保険のメリット・デメリット

代理店型自動車保険は対面で担当者に直接相談することができるので、自分に必要な補償を相談しながら組み立てることができる・手続きを担当者が代行してくれるので加入の手間が少ないなどのメリットがあります。また、事故を起こしてしまった際に担当者が事故現場まで駆けつけてくれるサービスを行っている保険会社もあり、何かあった際は慣れた人が傍にいてほしいという人にとってはメリットと言えます。一方、代理店を通すためダイレクト型と比較すると保険料が割高になることが多い・保険代理店に予約したり営業時間内に出向いたりといった手間がかかるというデメリットもあります。

ダイレクト型(通販型)自動車保険とは

ダイレクト型(通販型)自動車保険とは、ウェブサイトや電話などで保険会社と直接契約するタイプの自動車保険のことです(ネット自動車保険と呼ばれることもあります)。1996年にアメリカンホーム保険会社が日本で初めて通信販売で自動車保険を販売する認可を取得しましたが、それまでは代理店型と言って主に保険代理店を通して加入する自動車保険が主流でした。その後テレビコマーシャルなどでも頻繁にダイレクト型の自動車保険の宣伝がされるようになり、現在では自動車保険のメジャーな選択肢の一つとなりました。

現在日本におけるダイレクト型自動車保険の代表的な企業はソニー損保・アクサダイレクト・SBI損保・イーデザイン損保・三井ダイレクト損保・チューリッヒ・セゾン自動車火災保険(おとなの自動車保険)などで、ダイレクト型と代理店型の自動車保険で契約できる補償内容や特約などに大きな違いはありません。

参考記事:『ダイレクト型自動車保険のメリット・デメリットとは』

ダイレクト型自動車保険のメリット・デメリット

ダイレクト型自動車保険は代理店を通さず自身で契約や手続きを行うため保険料が割安な傾向があるというメリットがあります。また、代理店に出向く必要がないので24時間いつでも申し込みができ、時間や場所に関係なく契約できるというのも忙しい人にとってはメリットとなります。一方、自身で必要な補償内容を組み立てる必要があるためある程度保険の知識が必要となることや、担当者がつかないため気軽に質問や相談ができないというデメリットもあります。

※ダイレクト型の場合は専任の担当者はつきませんが、電話相談ダイヤルなどが設けられており補償内容などについて相談することは可能です。

代理店型とダイレクト型の違い

代理店型自動車保険とダイレクト型自動車保険では、契約できる補償内容に大きな違いはありません。しかし、以下のような点に違いがあります。

加入方法

代理店型は代理店の担当者を通じて自動車保険に加入します。書類なども事前に担当者に確認してもらうことができるため、誤った記載をしてしまう可能性を減らすことができます。

一方ダイレクト型の場合はインターネットから加入申し込みを行います。お店が開いている時間などを気にしなくてよいので24時間いつでも申し込みが可能です。電話での申し込みも可能ですが、インターネットからの申し込みをすると保険料が割引になるインターネット割引を行っている保険会社が多いため、インターネットからの申し込みをおすすめします。

担当者

代理店型は専任の担当者がつき、補償内容などを直接相談しながら決めることができるため、一から相談に乗ってほしいという人は安心できます。一方ダイレクト型は専任の担当者はつかないため、自身で必要な補償内容などを判断して決める必要があります。しかしダイレクト型の場合は専門のフリーダイヤルを設けている保険会社が多いので、電話で相談することは可能です。

保険料

代理店型の保険料は間に代理店が挟まる分、代理店手数料や人件費、場所代などのコストがかかりダイレクト型よりも高い傾向があります。保険会社によっては代理店型とダイレクト型で年間で数万円以上の差が開くこともあります。しかし以下の「代理店型自動車保険に向いている人」で記載するように、リスクが高いと判断される層にとっては代理店型とダイレクト型であまり差が無い場合もあるため、どの自動車保険に加入するかは慎重に検討する必要があります。

事故対応

事故を起こしてしまった際、代理店型の場合は担当者に連絡することで保険会社に取り次いでもらいますが、ダイレクト型は専用の事故発生ダイヤルに直接連絡します。事故発生時の連絡方法は少し違いますが、その他の事故対応については基本的に代理店型もダイレクト型も同じです。代理店型の場合は事故時に担当者が現場に駆けつけてくれるというサービスを行っているところもありますが、担当者が示談交渉などを行えるわけではなく、あくまでその場に来るというだけです。また、夜間など営業時間外の場合はこのサービスの対象外であることが多くなっています。事故を起こしたときに慣れた人が近くにいてくれるというのは安心ではありますので、気になる人は代理店型を検討してみるとよいでしょう。

ダイレクト型だから示談交渉に弱い、などといったこともありませんので、事故対応についてはどちらのタイプの自動車保険も大きな違いはありません。

代理店型自動車保険に向いている人

代理店型自動車保険に向いているのは、対面で一からサポートしてほしい人や、自動車保険の補償内容に詳しくなく自分で調べる時間がない人・平日の代理店営業時間に出向くことが苦ではない人などが挙げられます。また、保険料は基本的にダイレクト型の方が安いと言われていますが、事故率が高い若い世代などにとってはダイレクト型と代理店型であまり差がないこともあります(ダイレクト型は30代~50代の事故率が低い世代にとって一番保険料が安くなるようになっているため)。代理店型とダイレクト型の保険料を比較してあまり差がない場合は、手厚いサポートを受けられる代理店型を選択するのもよいでしょう。

ダイレクト型自動車保険に向いている人

ダイレクト型自動車保険に向いている人は、保険料をなるべく安くしたいという人や、入るべき補償がすでに決まっている人・対面での手続きにこだわりがない人などです。ただし上記で述べたように世代や今までの運転歴によっては代理店型とダイレクト型で保険料にあまり差が無い場合もありますので、よく検討せずダイレクト型に決めてしまうのではなく、代理店型も含めてまずは幅広く検討することをおすすめします。

代理店型とダイレクト型の違いを理解しよう

代理店型自動車保険とダイレクト型自動車保険の違いについて解説しました。どちらにもメリット・デメリットがありますが、両者の違いを理解して自身に合った保険を選ぶようにしましょう。

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