2022/04/07

少額株式投資(ミニ株投資)サービス徹底比較。ネオモバ、LINE証券、PayPay証券など

1単元未満から株式の売買を行うことができる少額株式投資(ミニ株投資)のサービスについて解説します。手数料やポイント利用の有無などそれぞれのサービスの特徴を比較しながらメリットやデメリット・注意点まで初心者にもわかりやすく解説しますので、参考にしてください。

少額株式投資(ミニ株投資)とは

少額株式投資(以降、ミニ株投資)とは、単元以下の株数で売買を行う投資方法のことです。通常、株式投資を行う場合は100株単位(100株=1単元)で売買を行うのですが、ミニ株投資は1株から(もしくは金額指定で少額から)株の売買を行うことができるので、少ない資金でリスク少なく始めたい人にとってぴったりのサービスとなっています。単元未満株を指す言葉として「ミニ株」以外にも「S株」「ワン株」など証券会社によって様々な呼び方があり、サービスによってはTポイントなど貯めたポイントを使って投資を行うことができる場合もあります。

※ロボアドバイザーとの違い

ロボアドバイザーは同じく少額から資産運用が行えるサービスですが、預けた資産をどのような商品の購入にあてて運用するかはAIが判断してポートフォリオを組むというサービスです。自分で銘柄選定などを行わなくてよいというメリットがある代わりに、自分で選んで購入する場合と比べて手数料がかかります。本記事では、ロボアドバイザーはミニ株投資のサービスの対象として入れていません。

ミニ株サービス比較

ミニ株を行えるサービスは近年増えてきており、自分に合うサービスを見つけるのが難しくなってきています。ミニ株サービスには主に「1株から株数を指定して購入可能なサービス」と「金額を指定して購入可能なサービス」があります。以下に順番に各サービスの詳細を記載しますので、比較時の参考にしてください。

1株から購入可能なサービス

1. ネオモバ

単元未満株の呼び方 S株
手数料

月間の株式取引約定代金合計額

0円~50万円以下→220円(税込)

50万円超~300万円以下→1,100円(税込)

300万円超~500万円以下→3,300円(税込)

500万円超~1,000万円以下→5,500円(税込)

取扱銘柄 東証の全銘柄(1株から購入可能なのは約3,500銘柄)
注文可能時間 24時間
約定のタイミング 21:30〜10:30の注文は当日の後場始値 10:30〜21:30の注文は翌営業日の前場始値
ポイント

・月額利用料のみで、売買には手数料がかからない

・毎月期間固定Tポイントが200ポイントもらえるので、実質月額利用料は20円

・株式購入にTポイントが使える

参考:ネオモバ公式HP

2. LINE証券

単元未満株の呼び方 いちかぶ
手数料

日中:0.2〜0.5% 昼休み・夜間:1.0%

取扱銘柄 東証の全銘柄(1株から購入可能なのは約1,000銘柄)
注文可能時間

日中9:00〜11:20、12:30〜14:50

昼休み・夜間11:30〜12:20、17:00~21:00

※昼休み・夜間は315銘柄のみ売買可能

約定のタイミング 即時
ポイント

・不定期でタイムセールが開催される(対象銘柄を3~7%オフで購入できる)

・LINEアプリを使って投資ができる

参考:LINE証券公式HP

3. CONNECT

単元未満株の呼び方 ひな株
手数料

0.5%

取扱銘柄 東証の全銘柄(1株から購入可能なのは約350銘柄)
注文可能時間

14:55〜16:00以外

約定のタイミング

9:00〜11:30、12:30〜14:55の注文→即時

11:30〜12:30の注文→当日の後場始値

前日16:00〜9:00(予約注文)の注文→当日の前場始値

ポイント

・売買手数料はなく、0.5%のスプレッドを含んだ取引価格で売買

・NISAにも対応

・単元購入の場合の手数料無料クーポンを毎月10枚配布

参考:CONNECT公式HP

4. SBI証券

単元未満株の呼び方 S株
手数料

約定代金の0.55%(最低手数料55円)

取扱銘柄 東証の全銘柄
注文可能時間

24時間

約定のタイミング

前日13:30~7:00の注文→当日の前場始値

7:00~10:30の注文→当日の後場始値

10:30~13:30の注文→当日の後場終値

ポイント

・S株(単元未満株)を月4万円分以上売買するのなら、ネオモバの方が手数料は得

・iDeCo、つみたてNISA対応

参考:SBI証券公式HP

5. マネックス証券

単元未満株の呼び方 ワン株
手数料

買付時:無料

売却時:約定代金の0.55%(最低手数料52円)

取扱銘柄 東証、名証の全銘柄
注文可能時間

前日17:00~当日11:30

約定のタイミング

前日17:00〜11:30の注文→当日の後場始値

ポイント

・NISAにも対応

・2021年7月5日から買付時の手数料を無料(0円)に引き下げ

・11:30〜17:00の間は注文できない

参考:マネックス証券公式HP

6. 岡三オンライン証券

単元未満株の呼び方 ミニ株
手数料

1注文の約定代金が〜2万円:220円(税込) 

1注文の約定代金が〜3万円:330円(税込)

1注文の約定代金が〜10万円:660円 (税込)

以降10万円増加ごとに660円(税込)ずつ増加

取扱銘柄 東証、名証の全銘柄
注文可能時間

前日16:15~当日10:30

約定のタイミング

前日21:00〜10:30までの注文→当日の後場始値

16:15〜21:00までの注文→翌営業日の前場始値

ポイント

・取扱商品数は多いが、売買手数料が高め

参考:岡三オンライン証券公式HP

7. auカブコム証券

単元未満株の呼び方 プチ株
手数料

約定代金の0.55%(最低手数料52円)

取扱銘柄 東証、名証の全銘柄
注文可能時間

24時間

約定のタイミング

前日23:01〜10:00までの注文→当日の後場始値

10:00〜23:00までの注文→翌営業日の前場始値

ポイント

・NISAにも対応

・毎月自動的に単元未満株を積立購入する「プレミアム積立(プチ株)」が利用できる。

参考:auカブコム証券公式HP

8. 野村證券

単元未満株の呼び方 まめ株
手数料

約定代金の1.1%(最低手数料550円)

取扱銘柄 東証、名証の全銘柄
注文可能時間

6:00~14:00

15:35~翌日2:00

約定のタイミング

6:00〜14:00までの注文→当日の終値

15:35〜翌日2:00までの注文→翌営業日の終値

ポイント

・最低手数料が高い

参考:野村證券公式HP

金額を指定して購入するサービス

1. PayPay証券

手数料

日中:約定代金の0.5%(9:00〜11:30、12:30〜14:59)

昼休み:約定代金の1.0%(11:30〜12:30)

取扱銘柄 東証の約160銘柄
注文可能時間

24時間

約定のタイミング

9:00〜14:59までの注文→即時

16:00〜翌日8:59までの注文→翌営業日の前場始値

ポイント

・取扱銘柄数がまだ少ない

・売買はスマホ取引のみ

・PayPayを利用することによってたまったポイントだけを使って運用するPayPayボーナス運用がある

・株式の購入は1,000円から可能

参考:PayPay証券公式HP

2. 日興フロッギー

手数料

100万円以下の購入→0%

100万円超の購入→1%

100万円以下の売却→0.5%

100万円超の売却→1%

取扱銘柄 約3,700銘柄
注文可能時間

営業日→5:00~11:30と16:00~翌2:00

土日祝日→5:00~翌2:00

約定のタイミング

0:00~8:00までの注文→前場始値

8:00~11:30までの注文→後場始値

16:00~0:00までの注文→翌営業日前場始値

ポイント

・投資に関する記事から株を購入することができる

・NISAにも対応

・株式の購入は100円から可能

・100万円以下の購入であれば手数料無料

・dポイントが利用できる

参考:日興フロッギー公式HP

初心者におすすめなのはネオモバとLINE証券

数多くあるサービスの中から、初心者の人に特におすすめなのはネオモバとLINE証券です。ネオモバは実質月額20円で利用でき、サービスを利用しない月は休会手続きも可能(休会中は費用はかかりません)なので、コストの面から一番使いやすいサービスです。またシンプルで使いやすいサービスであることをモットーとしているため、銘柄検索や売買など非常に初心者にも利用しやすくなっています。LINE証券は一回売買ごとに手数料はかかりますが、他のサービスでは行っていない「株のタイムセール」を行うなど、初心者の人でも楽しく株式投資を行えるようなサービス作りを行っています。いつも使っているLINEのアプリから株の売買ができるというのも手軽なポイントです。

少額株式投資(ミニ株投資)のメリット

1. 手元資金が少なくても、簡単に分散投資が行える

ミニ株投資であれば、銘柄によっては500円以下から株を購入することができます。今まで最低でも10万円単位で資金が必要だったことを考えると、投資のハードルが非常に低く感じられるかと思います。少ない資金で複数の銘柄を購入することができるので、簡単にリスク分散を行うことができるのがミニ株最大のメリットです。

2. 少額から株式投資の勉強ができる

ミニ株投資は少ない金額から実際に投資を行うことができるため、実際の取引を通じて株式投資の勉強をしたいという人には最適のサービスです。持っているのは1株でも日々の値動きや売買を意識することができるのは非常に有意義です。「株をやってみたいけど、初心者だし自信がない」という人はミニ株投資から始めてみるとよいでしょう

3. 1株から配当や優待がもらえる場合もある(議決権はなし)

ミニ株投資で1株から購入した場合でも、基本的に配当金は株数に応じて配当されます。また銘柄によっては1株からでも株主優待がもらえる場合もあります。個別株式の醍醐味とも言える配当金や株主優待もミニ株投資で楽しめるというのは嬉しいポイントです。

※1株から株主優待がもらえる企業例:

上新電機:1株以上保有で200円分の買物優待券25枚

アスクル:1株以上保有でLOHACOで年2回利用できる500円分の割引クーポン

(2021年6月現在)

少額株式投資(ミニ株投資)のデメリット

1. リアルタイムで売買が行えないサービスが多い

ミニ株投資のサービスでは、売買がリアルタイムで反映されないことが多いことがデメリットです(LINE証券のみ即時約定、PayPay証券とCONNECTは時間によって即時約定)。それぞれのサービスによって約定のタイミングが異なるので、思った値段で買ったり売ったりできない点は注意してください。ただしこの点は少額からコツコツ長期積立投資のような形で運用を行うならほぼ問題はありません。

2. リスクも少ないが、リターンも少ない

ミニ株投資は少ない資金から投資が行えるためリスクを抑えられますが、その分大きなリターンも見込みにくいです。また投資金額が少額な分手数料によっては手数料負けしてしまう可能性もありますので、かかるコストはよく調べてから利用しましょう。

3. 全ての銘柄が買えるわけではない

ミニ株投資を行っているサービスでは、すべての株が1株から購入できるわけではありません。中には通常の株式投資と同じく単元での売買しか行っていない銘柄もありますので、ミニ株投資で購入したい銘柄がある場合はよく確認しましょう。

500円から有名企業の株主に

ミニ株投資を行えるサービスについて解説しました。コツコツ少額から投資を行えるミニ株投資は様々な世代に人気が広がってきています。サービスごとの特徴を理解して、是非活用してみてください。

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