2020/12/02

総合商社社員の年収・資産データからリアルなお金事情を分析

商社マン48名の実際の年収・資産データをもとに、総合商社社員のお金事情を分析します。年収をはじめ、貯金・運用資産、家族構成や保険の加入状況、住居費用、持ち家か賃貸か社宅か、不動産投資まで、商社マンのリアルなお金のデータを公開します。

総合商社社員の実際の年収・資産データからお金事情を分析

総合商社各社の人数の内訳

OpenMoneyに登録・掲載されてる総合商社社員48名のデータをもとに、現役商社マンのリアルなお金事情について見ていきます。(2020年12月1日時点)


参考:「商社」の掲載企業一覧|OpenMoney


総合商社7社(三菱商事・伊藤忠商事・三井物産・住友商事・丸紅・豊田通商・双日)の人数の内訳は以下表の通りです。三井物産、三菱商事、伊藤忠商事、住友商事の4社の人数が多く、合計で42名となっています。

年代の内訳

年齢は25歳から48歳まで。平均年齢は31歳、年齢の中央値は30歳です。

各年代の内訳は以下の通りです。平均値・中央値の通り、30歳前後の方の登録が非常に多いです。

家族構成など

48名のうち、配偶者がいるのが28名(58.3%)、そのうち子供がいるのが12名(全体の25%、配偶者がいるうちの42.8%)です。

総合商社社員の年収

48名の総合商社社員の平均年収は1,172万円(平均年齢31歳)、年収の中央値は1,100万円(年齢の中央値30歳)でした。個別のデータからも、総合商社社員は30歳で年収1,000万円を確実に超え、20代後半でも年収1,000万円を超える方が多数います。特に、海外赴任の場合は、20代中盤から後半でも年収1,000万円を超えることが大半です。

各社の有価証券報告書に記載されている、従業員の平均年収と平均年齢のデータと比べてみても違和感はなく、30歳前後で年収1,000万円、30代後半で1,500万円を超えてくるようです。

総合商社社員の住居費用や毎月のキャッシュフロー

OpenMoneyでは、ユーザーの詳細情報として、年収の他にも、毎月の手取り金額や住居費用、毎月貯金や投資に回している金額、毎月の保険料などを入力いただいています。ここでは、総合商社社員の毎月のキャッシュフローを見ていきます。

住居のタイプと住居費用

まずは、日々のキャッシュフローに大きな割合を占める住居費用について見ていきます。

48名のうち28名と60%近くが賃貸に住んでいます。賃貸と社宅の割合が大きいのは、平均年齢も比較的若く、かつ独身も40%程度占めることも一因だと考えられます。

それぞれの住居のタイプごとの住居費用の平均値は、「賃貸」で12万円、「持ち家」で17万円、「社宅」で4万円(全体の平均値は11万円)と、年収水準の高さに比べて、堅実な生活を送っていると考えられます。

毎月貯金や投資に回している金額

毎月貯金や投資に回している金額は、平均値で14万円、中央値で10万円です。最小値は0円、最大値は50万円ですが、0円というのは1名のみで、金額の大小はあれど、ほぼすべての人がある程度の金額は貯金や投資に回しているようです。基本的には、年収(=ほぼ年齢)に応じて毎月の貯金や投資に回す金額は増えていき、住居費用同様、かなり堅実な生活を送っていることがうかがえます。

貯金や運用資産のデータについては、次の段落で詳しく見ていきます。

総合商社社員の貯金と運用資産

OpenMoneyに登録・掲載されている総合商社社員48名の平均貯金額は716万円、中央値では300万円となっています。

この貯金額に、「貯金以外の金融資産」を加えた金融資産の合計金額で計算すると、平均の金融資産額は1,242万円、中央値では850万円となります。

厚生労働省が実施している「国民生活基礎調査」や金融広報中央委員会が実施している「家計の金融行動に関する世論調査」の数字を大きく上回っています。

現役商社マンの75%を何かしらの投資・資産運用をしている

48名のうち75%の36名は何かしらの投資・資産運用をしていました。また、現預金のみの12名(25%)のうち、半数の6名は1,000万円以上の貯金があり、投資・資産運用をしていないというだけでしっかりと貯金はしています。

運用資産の内容については、国内株式や投資信託での保有が多く、総合商社以外の全体のデータと比較すると、外国株式の保有比率も高めです。

運用資産については、今後より詳しくコンテンツを掲載していく予定です。

総合商社社員の生命保険の加入状況

総合商社社員48名のうち、生命保険に加入しているのは約半数の47.9%でした。配偶者の有無、子供の有無別で見ると、配偶者あり(既婚)の場合で57.1%が加入、配偶者なし(独身)の場合では35.0%が加入していました。さらに、子供のいる12名のうち、75%の9名が加入しており、結婚・出産とともに保険の加入率が大きく上がっていくという自然な結果となっています。

驚異のプルデンシャル生命保険加入率

総合商社社員の生命保険に関するデータのうち、特筆すべきは、圧倒的なプルデンシャル生命保険への加入率です。

生命保険に加入していて、保険会社が判明している20名のうち(3名が保険会社不明)、11名がプルデンシャル生命に加入しています。2社以上なのは、日本生命(3名)、ソニー生命(2名)で、全体として外資系生保・国内大手生保の加入が多くなっています。

総合商社社員の不動産投資や節税に対する意識

総合商社社員48名のうち、7名(14.5%)が不動産投資を行っていました。さらに、54.2%が「不動産投資に興味がある」と回答しています。その他の各質問項目に対する回答は以下の通りです。

保険の見直し以外については、お金全般に対する強い関心が見られます。以下グラフ以外にも、40%以上が「お金に関する無料相談に興味がある」とも回答しています。

高いのは年収だけじゃない商社マン

以上、総合商社社員の実際の年収・資産データから、商社マンのリアルなお金事情について見ていきました。世間一般のイメージ通り、若くから高い年収を得ているだけではなく、お金全般に対して高い意識があり、行動にも現れています。

OpenMoneyでは、今後も各業界や各企業のデータをまとめていきます。また、資産運用・資産形成を中心に、専門家やユーザーへのインタビュー記事なども掲載していく予定です。


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