2021/11/12

住宅ローンの固定金利と変動金利はどちらを選ぶべきか

住宅ローンの金利タイプについて解説します。民間の住宅ローンでは固定金利型、固定金利期間選択型、変動金利型の3つの金利タイプを選択できることが多いですが、どのタイプを選ぶべきか迷う人もいるでしょう。現在の金利の状況から、それぞれの金利タイプのメリット・デメリットや向いている人まで解説しますので、参考にしてください。

住宅ローンの金利タイプとは

住宅ローンの金利は市場金利と同じく景気や物価や為替が影響しており、市場金利が上昇すれば住宅ローン金利も上昇、市場金利が下落すれば住宅ローン金利も下落するのが一般的です。そのため住宅ローンの金利は借り入れる時期によって異なり、どのような金利タイプで借りるかは債務者本人が決定する必要があります。

住宅ローンの金利タイプには主に「固定金利型」「固定金利期間選択型」「変動金利型」の3種類があり、それぞれの特徴とメリット・デメリットは以下の通りです。

主な金利タイプ

1. 固定金利型

固定金利型は、ローンを借り入れた時に金利が決定し、金利が固定される金利タイプのことです。固定金利期間中は世の金利水準がどれだけ上昇したとしても、金利は見直されないため返済額が変わることはありません。

固定金利には「固定金利期間選択型」と「全期間固定金利型」があり、一般的に「固定金利型」というとローン借り入れの全期間において金利が変わらない全期間固定金利型のことを指します。

期間中の金利が変わらないため返済額が固定され返済計画が立てやすいというメリットがある一方、変動金利より金利が高めに設定されていることが多いため今後も低金利で推移すると返済総額が変動金利よりも多くなるというデメリットがあります。

2. 固定金利期間選択型

5年・10年・15年など固定金利の期間を選択し、一定期間のみ固定金利とするのが「固定金利期間選択型」です。金利水準は固定金利型と変動金利型の中間であることが多く、固定期間が短くなるほど金利は低くなる傾向にあります。選択した固定金利期間が終了すると自動的に変動金利に移行しますが、希望すれば改めて固定金利を継続することも可能である金融機関が多いです。

注意すべき点としては、固定金利期間選択型の場合、変動金利型の説明で記載する5年ルール・125%ルールが適用されません。固定金利の期間が終了した時点で金利が大きく上がっていた場合、期間中の返済額と比べて大きく増える可能性があります。

固定金利期間選択型は固定金利期間中は金利が変動しないため、子どもの学費など出費が多い時期にあわせて返済額を固定させ返済計画が立てやすいなどのメリットがありますが、変動金利への変更時に大幅に返済額が増えるリスクがあるなどのデメリットがあります。

3. 変動金利型

変動金利型は、市場の金利に連動して返済期間中に金利が見直される金利タイプです。見直しのタイミングは半年ごとになっているのが一般的で、半年に一度の金利見直し時に金利が大幅に上昇していたとしても、今までの返済額の125%を超えてはいけないという125%ルールというものがあります。また、金利見直しのタイミングは半年ごとですが、5年ルールというものもあり実際に返済額が変わるのは5年ごととなっているのが一般的です。実際に返済額が変わるのは5年ごと、それも今までの返済額の125%以上にはならないようになっている変動金利ですが、残債の金額が変わるわけではないのでもし急激に金利が上昇した場合の残債はどんどん後ろ倒しになり、ローン返済の終盤に負担が増えるという可能性もあります。また、ほとんどの金融機関は125%ルールと5年ルールを採用していますが、中にはそのルールを適用していない金融機関もあるのでよく確認する必要があります。

変動金利型は一般的に固定金利型や固定金利期間選択型よりも金利が低く設定されているため、低金利で借りることができるというメリットがありますが、金利が変動するので返済計画が立てにくい、金利上昇リスクがあるなどのデメリットもあります。

【参考】金利タイプについてのアンケート

住宅金融支援機構が2021年に行った調査によると、2020年10月から2021年3月までに住宅ローンの借り入れを行った1,500人のうち、選択された金利タイプは以下のような割合となっていました。

金利タイプ 割合
変動金利型 68.1%
固定金利期間選択型 20.7%
固定金利型 11.2%

変動金利型の割合が2017年の56.5%から10%以上増えているのに対し、固定金利型は13.3%から約2%減、固定金利期間選択型が30.1%から約10%減という結果となりました。引き続き低金利が続く現状では、変動金利を選択する人が今後も増えていきそうです。

参考:住宅ローン利用者の実態調査(住宅金融支援機構)

住宅ローンの金利タイプの選び方

固定金利型に向いている人

・返済計画をはじめに確定させたい人

・金利の動向に振り回されたくない人

・返済期間が長い人

固定金利は変動金利よりも金利は高めに設定されていますが、金利が固定されているので金利上昇リスクの心配がありません。返済期間が長い人はその分金利上昇リスクが高くなりますので、将来の金利上昇が不安な人は固定金利を選択するとよいでしょう。

固定金利期間選択型に向いている人

・固定金利型と変動金利型両方のメリットを享受したい人

・子どもの学費の支払いなどで、一定期間は出費額を固定させておきたい人

固定金利期間選択型は、固定金利よりも金利が低めなことが多いので固定金利よりも総返済額を低く抑えながら、期間中は金利上昇リスクの心配なく返済することができます。一定期間は返済額を固定させたい人などに向いていますが、固定期間終了後に大きく返済額が上がる可能性もあるという固定金利期間選択型ならではのリスクもありますので注意してください。

変動金利型に向いている人

・なるべく現在一番安い金利で借り入れを行いたい人

・返済期間が短い人

変動金利型は一番低金利で借り入れできる可能性が高いため、2021年10月現在最も選ばれている金利タイプです。返済期間が短い人は金利上昇リスクも少ないため、現時点では変動金利型を選ぶのが最善であることが多いでしょう。

金利タイプを選ぶ際の注意点

固定金利期間中の金利タイプ変更は難しい

固定金利を選択している場合、金利タイプの変更が難しいことが多いためより慎重に検討する必要があります。固定金利期間選択型の場合は固定金利の期間中は金利タイプの変更が不可である金融機関が多くなっています。変動金利から固定金利への変更は時期を問わず可能な金融機関が多いですが、金利タイプの変更に手数料がかかるケースもありますので注意してください。

金利の予想は単純ではない

固定金利は日本の長期金利の基準と言われている新発10年国債利回りという指標をもとに、変動金利は銀行が優良企業向けに短期で貸付する際の適用金利である短期プライムレートという指標をもとに決定されています。これらの指標を普段からチェックすることで金利の動向の参考にすることができますが、今後の金利を予測することは簡単ではありません。金利が今後上がるのか下がるのか、予測ができれば金利タイプの選択もしやすいはずですが金融のプロでも予測が難しいということは認識しておきましょう。

金利タイプは慎重に選ぼう

住宅ローンの金利タイプについて解説しました。現在の超低金利時代においては変動金利が一番金利低く借り入れすることができますが、今後の金利の動きは誰にもわかりません。それぞれのメリット・デメリットを理解した上で、金利タイプは慎重に選びましょう。

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