2020/12/25

社会人2年目でタワーマンションを購入【個人投資家九転十起#03】

個人投資家の方に、投資についての考え方や現在の保有資産、日々のキャッシュフローやお金の使い方、これまでの投資の成功体験や失敗談などを語ってもらう「個人投資家九転十起シリーズ」。今回は、リクルート住まいカンパニー勤務の28歳男性Rさんです。

社会人2年目でタワーマンションを購入

新卒でリクルート住まいカンパニーに入社し、2020年12月現在入社4年目の28歳です。

営業でキャリアを開始しましたが、2年目の途中で異動。以降は経営企画室で事業計画策定・PL管理を主に担当しています。

独身かつお金のかかる趣味も特にないので、使うことと言ったら飲食・交際費くらいかな?といった感じですが、一番支出で大きいのは住居代(住宅ローン代)ですね。

社会人2年目のタイミングで品川のタワーマンションの1LDKを購入しているので、その住宅ローン費用が支出の中では一番大きくなっています。

職業柄ということもありますが、住宅やマンションを見るのが半ば趣味のようになっているの、今後また不動産売却・住み替えや不動産投資などにも挑戦していきたいなと思っています。ただ、いますぐに、とは考えていません。理由は後述します。

現在の収入とキャッシュフロー

リクルートは非年功序列型の年収体型なので、同じ年代でも給与体系はバラバラですが、自分の場合ですと上の表のような金額になります。

営業の場合だとこれに加えてインセンティブ(満額支給だと年30万程度)なども入ってくるの、また少し違うかもしれません。

細かいですが、賞与は新型コロナウイルスの影響がなくて半期で100万円、新型コロナウイルスの影響があって70万円というイメージです。その他の内訳は持株奨励金が5,000円/月(毎月の株式購入額の5%)、通勤手当が10,000円となります。

コロナ禍で一時的にリクルート株が低くなったタイミングで、安いうちに仕込んでおこう(笑)と毎月10万円持株会に投資して、それを継続しているような形です。

現在の資産状況

株式・債券・投資信託など現預金以外の金融資産(運用資産)の内訳は、

・日本株:250万円

・米国株150万円

・貯蓄型保険(プルデンシャル生命):75万万円

の合計475万円です。

住宅ローンは2018年2月に4,800万円程度(変動金利)で組んだ後、以降毎月返済しています。

資産側で言うと、元々は特段投資には興味はなく、なんとなく勧められて入ったプルデンシャル生命の貯蓄型保険に毎月2万円のみ積立てをしていました。

ただそんな中で2020年コロナ禍になったので、この機に儲けてやろうの精神で証券口座を開き株式投資を始めて貯蓄と株式とのバランスが一気に変わった形です。

それほど普段の支出が大きいわけではないので、貯蓄には100〜200万円程度が最低あれば問題ないかな、と思っています。

現在の資産を築くまでの道のり

基本的には、資産形成はずっと給与・賞与をそのまま貯蓄に充てる、の繰り返しで資産を貯めてきた形です。

そこに少し2020年に株式投資で稼いだおこづいが乗っかる、というくらいでしょうか。ですので、ざっくりまとめると

・給与・賞与の積み上げ:800万円

・株式投資での利益:75万円

くらいのバランスです。ちなみに、株式投資は大きく利益を稼ぎたいというよりは小遣い稼ぎになればいいやくらいに思っているので、細かに利確しています(笑)。

資産運用・投資についての考え方

投資目的・目標

自分の場合は、「将来に向けた投資」という意味では、毎月2万円の貯蓄型保険程度で、加えてそれもなんとなく入っただけなので、しっかりと資産形成を考えられている人間ではないと思います。何歳までに◯千万円資産を持ちたい、という具体的なものも特にはありません。

ただ、30〜30代中盤のうちに、起業をしたいなと思う気持ちもずっと持っているので、30歳までには1,000万円くらいは自力で捻出できる用意はしておきたいと考えてます。投資方針の話にもなりますが、そのために現金化が容易な金融商品にしか今は手を出さないようにはしようと思っています。上でも書いたように不動産は職業柄好きではあるので不動産投資には興味自体はあるのですが、そういった理由で今はまだ手を出す必要はないと考えています。

投資の基本方針

投資、主に自分の場合は株式投資が主ですが、株式投資に関しては、基本的に配当は全く気にせずに、日本株・米国株を中心にファンダメンタル的に投資をしています。

仕事柄IRなどは見慣れているので、直近の決算報告やPBR・PERなども見てみた上で、「たとえ直近で下がったとしてもそのうち上がってくるだろう」と思える、何かしら業績上・事業上の魅力を感じる企業の株式を購入している形ですね。「応援している企業の株を買おう」という株式投資の方針も世の中には多いらしいですが、自分も感覚的にはそれに近いかもしれません。

ただ、基本的にはお小遣い稼ぎ程度の感覚でしかないので、2日3日経って含み益が5〜10万円くらいになったら、さっさと売っています(笑)。

マーケットもまだ不透明で自分が読めるものでもないと思っているので、これくらいの心持ちで良いんじゃないかなと考えています。

持ち家の方がメリットがあると思い購入

資産というのか負債というのか、というところですが、自宅に関しては明確に賃貸で家賃を支払い続けるよりもよりも購入した方が金銭的なメリットがあると考えて決断しました。賃貸vs持ち家論争は盛んに議論されますが、個人的にはしっかりと物件を吟味すれば、持ち家の方が金銭的なメリットはあると思っています。

もちろん、一定住宅価格が高止まってきている時期に購入したので、短期のキャピタルゲインは最初から期待していませんでした。

5年ほど住んで譲渡税が安くなるタイミングくらいで売却して、また別の物件に住み替える、という前提で、5〜10年の幅で大きく価値が下がらないようなエリア・マンションの質を吟味して購入した形です。品川〜高輪ゲートウェイ近くの物件なので、ある程度価値の維持は期待できると見ています。

「知っていてやらない」のと「知らずにやらない」のは全然違う

20代から資産形成を、という話をよく耳にする一方で、やはり「そんな先のことはわからないし、今お金を使いたいから資産形成は二の次」というのは、同世代の友人からもよく聞きます。自分もどちらかという短期的にお金を使う場面に備えて長い目線での資産形成はしていません。

ただ一方で思うのは、「知っていてやらない」というのと「知らずにやらない」というの全然違うということです。

僕は基本的にずっと後者のタイプなのですが、このタイプは何かのきっかけで営業とかを受けるとよくわからないうちに自分にとって本当に必要なのかもわからない保険に加入したり、みたいなことがよくあります(実体験)。これは、後々の選択の幅を狭めることにも繋がりますし、とてももったいないことだと思っています。

入るか入らないか、投資を始めるか否かはともかく、まずはしっかりと投資やお金の知識を20代前半くらいのうちに持っておくことはとても重要だと思います。

編集長ひとこと

OpenMoney編集長SHOです。

30〜30代中盤のうちに起業をしたいという思いがあるため、自分でしっかりと資金を用意する。そしてその目的もあるため、今は流動性の高い(現金化が容易な)金融商品にしか手を出さない、と「人生のやりたいこと」のために非常にしっかりとお金のことを考えていらっしゃると思います。

Rさんの言うように、「知っていてやらない」ことと「知らなくてやらない」というのは大きく違います。Rさんのように、「知らない」ことによって、自分にとって不必要な金融商品を買ってしまうことも多々あります。たとえやらないとしても、最低限の知識を身に付けておいて損はないと思います。OpenMoneyでも、そのためのコンテンツを今後も提供していければと思っています。ありがとうございました。


参考:

第1回『ダブルインバースの失敗で「まだはもうなり」を実感【個人投資家九転十起#01】

第2回『長期的な視点で淡々と投資を続ける重要性を改めて認識【個人投資家九転十起#02】

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