2022/03/29
ETFの買い方。おすすめの証券会社まで解説
ETF(上場投資信託)の買い方について解説します。ETFに興味があるけれど、いつ、どこで、どのように買えばよいのかがわからないという人は多いのではないでしょうか。ETFの基本的な購入方法から、売買する際に気をつけるポイント、おすすめの証券会社までわかりやすく解説しますので、参考にしてください。
ETFとは
ETF(上場投資信託)とは「Exchange-Traded Fund」の略称で、日経平均株価やTOPIX、S&P500などの株価指数の値動きに連動するよう運用されている指数連動型の投資信託です。インデックスファンドと意味は似ていますが、通常「インデックスファンド」と呼ばれているものは非上場の投資信託のことを指し、ETFは上場している投資信託のことを指します。
インデックスファンドと比べてリアルタイムでの売買が可能だったり、信託報酬がやや安いという特徴があります。
参考記事:
ETFの買い方
ETFの買い方について解説します。インデックスファンドの購入方法とは異なる点が多いので、よく理解してから取引を行うようにしましょう。
どこで買える?
ETFは、個別の株式同様証券会社で購入することができますので、証券会社に口座を持っていればすぐに売買を始めることができます。証券会社に口座を持っていない場合は、後述するおすすめの証券会社を参考に、まずは口座開設の手続きを行いましょう。
いつ買える?
ETFは証券取引所が開場している時間内でリアルタイムに購入することができます。日本のETFであれば平日の前場(9:00~11:30)と後場(12:30~15:00)の時間で購入が可能です。その他海外ETFの場合、例えば米国ETFであれば市場取引時間は日本時間の23:30~翌6:00となっています(サマータイム中は22:30~翌5:00)。
いくらから買える?
ETFの最低売買金額は各銘柄によって異なりますが、おおよそ1万円~4万円からとなっています。この金額は「購入する口数×取引所ごとの売買単位」で決まっており、そこにプラスして売買委託手数料などがかかります。海外のETFは1口から購入できることがほとんどですが、日本のETFは最低購入口数が1口~100口からと幅があります。必要口数が多く数万円では購入できない銘柄もありますので、事前に確認しましょう。
どうやって買う?
ETFは、インデックスファンドと異なりリアルタイムで売買が可能なのに加え、「指値(さしね)注文」、「成行(なりゆき)注文」、「信用取引」を行うことが可能です。ETFを何口買うか決めたら指値注文か成行注文かを決め、証券会社に注文を出すことで購入手続きが完了します。
※指値注文とは
指値注文とは、そのETFの希望価格を指定して売買する方法のことです。希望する売買価格をあらかじめ設定しておくことで、その価格になった際に自動的に売買することができます。
※成行注文とは
成行注文とは、指値注文とは反対に値段を指定せずに注文する方法のことです。成行注文を行った場合、注文を出せばすぐに売買できる反面、売買の価格が思っていたよりも高くなったり、低くなったりすることがあります。
※信用取引とは
信用取引とは、投資家が保証金を担保にして証券会社から株や資金を借りて売買を行う取引方法のことです。「レバレッジをかける」とも言い、レバレッジをかけて株を購入することでその株価が上昇すればより大きな利益を得ることができ、下げ相場でも利益を狙うことができます。ただし、予想通りに株価が動かなかった場合は逆に大きな損失となる売買方法ですので、リスクは高くなります。
ETFの売買におすすめの証券会社
ここからはETFの売買を行う証券会社を選ぶ上でのポイントと、おすすめの証券会社を紹介します。まだ証券口座を持っていない人は以下を参考に証券会社を選んでみてください。
ポイント1. 手数料
ETFの売買手数料は証券会社によって異なるため、まずは手数料を確認しましょう。店舗を持たないネット証券会社の方が圧倒的に手数料が安いため、特に対面店舗で相談したいなどの希望がなければネット証券会社の中から選ぶことをおすすめします。ETFの手数料は、1注文毎に手数料が発生する「1注文ごとのプラン」と1日の約定代金の合計額に対して手数料が発生する「1日定額プラン」の2種類のプランを設けているネット証券が多いです。それぞれのプランを確認し、自分の運用スタイルに合う方を選択しましょう。また、海外のETFを購入する場合は手数料体系が異なることが多いので、海外ETFの購入を検討している人はそちらも確認しましょう。
ポイント2. 取扱銘柄数
ETFは証券会社によって取扱の銘柄数が大きく異なるのも特徴です。特に、人気の米国を始めとする海外ETFはそもそも扱っている証券会社が限られますので、海外のETFの購入を検討している人はそのETFを扱っているかどうかを必ず確認しましょう。また、ETFの中で手数料無料の銘柄があるかどうかもポイントです。ETFはインデックスファンドと比べてノーロード(売買手数料無料)の商品が少ないのですが、証券会社が独自に売買時の手数料を無料に設定している場合があります。どれだけ無料で売買できるETFがあるかどうかも確認しましょう。
おすすめはSBI証券、楽天証券、マネックス証券の3社
ETFの売買を行うのにおすすめの証券会社はSBI証券、楽天証券、マネックス証券の3社です。SBI証券と楽天証券はどちらも手数料最安の部類で、コストを抑えてETFの売買を行うことができます。それぞれ1注文の約定代金ごとに手数料がかかるプランと、1日の約定代金の合計に応じた定額プランがありますが、1注文ごとのプランは両方とも金額設定は同じです。定額プランに関しては200万円以上の取引の場合SBI証券の方が安くなっています。楽天証券の場合は手数料の1%分が楽天ポイントとしてバックされますので、楽天ポイントを貯めている人にとっては嬉しいポイントとなります。
マネックス証券はSBI証券と楽天証券に比べるとコストはやや高いですが、米国株に強く4,000以上の銘柄を扱っています。ETFに加えて米国株も取引したいと考えている人は、マネックス証券を選択肢に入れてもよいでしょう。またIPOの取扱が多いのも特徴なので、IPO投資にチャレンジしたい人にもおすすめです。とはいえSBI証券、楽天証券の2社と比べるとコストはかかるので、サブの口座として米国株だけマネックス証券を利用する、といった使い方をしている人が多いようです。
※マネックス証券は2021年7月5日約定分より、国内の単元未満株の買付手数料が無料となりました。単元未満株についてはSBI証券は0.55%の買付手数料、楽天証券は単元未満株の売買が基本的に不可なことを考慮すると、マネックス証券のみのお得な制度です。ETF以外にも国内株式の単元未満株の取引を検討している人はマネックス証券での取引がおすすめです。
おすすめの証券会社3社比較
SBI証券、楽天証券、マネックス証券各社の国内ETFの手数料は以下の通りです。海外ETFの場合は、手数料体系が異なるため(基本的には各海外取引所での手数料と同じ)、必ず確認するようにしてください。
ETFの手数料は基本的には現物取引の手数料と同じですが、各社とも手数料無料のETF(国内ETF・海外ETFともに)があるのもポイントです。
国内ETF手数料
【1注文の約定代金ごとに手数料がかかるプラン(税込)】
約定代金 | SBI証券 | 楽天証券 | マネックス証券 |
5万円まで | 55円 | 55円 | 110円 |
10万円まで | 99円 | 99円 | 110円 |
20万円まで | 115円 | 115円 | 198円 |
50万円まで | 275円 | 275円 | 495円 |
100万円まで | 535円 | 535円 | 1,100円 |
150万円まで | 640円 | 640円 | 1,650円 |
3,000万円まで | 1,013円 | 1,013円 | 33,000円〜 |
3,000万円以上 | 1,070円 | 1,070円 | 33,000円〜 |
※2022年2月現在
【1日の約定代金の合計額に応じた定額プラン(税込)】
1日の約定代金合計 | SBI証券 | 楽天証券 | マネックス証券 |
50万円まで | 0円 | 0円 | 550円 |
100万円まで | 0円 | 0円 | 550円 |
200万円まで | 1,278円 | 2,200円 | 2,750円 |
※2022年2月現在
その他比較
SBI証券 | 楽天証券 | マネックス証券 | |
国内ETF取扱銘柄数 | 235 | 234 | 234 |
海外ETF取扱銘柄数 | 338 | 365 | 341 |
取扱海外国数 | 9ヵ国 | 4ヵ国 | 2ヵ国 |
手数料無料のETF銘柄数 |
国内:119 米国:9 |
国内:112 米国:9 |
国内:3 米国:9 |
海外ETF手数料(米国) |
約定代金の0.495% (最低手数料5ドル/上限22ドル) |
約定代金の0.495% (最低手数料5ドル/上限22ドル) |
約定代金の0.495% (最低手数料5ドル/上限22ドル) |
※2021年6月現在
ETFの買い方を理解しよう
ETFの買い方とおすすめの証券会社について解説しました。ETFはインデックスファンドと比べて設定できることが多く自由度が高いため、より思い通りの運用が行いやすい投資方法です。ETFの特徴や買い方を理解して、活用していきましょう。