2022/06/20

外資系保険会社のメリット・デメリットとは

外資系保険会社のメリット・デメリットについて解説します。保険会社は日本生命などの日系とプルデンシャル生命などの外資系に分けることができます。この記事では日系保険会社と外資系保険会社の違いから、外資系保険会社の特徴、メリット・デメリットまでわかりやすく解説しますので、参考にしてください。

外資系保険会社とは

保険会社には大きく分けて「日系保険会社」と「外資系保険会社」の2つの種類があります。現在日本で活動している保険会社は40以上ありますが、そのなかで約10社ほどが外資系保険会社です。外資系保険会社の定義としては海外に拠点を置いている保険会社か、もしくは外国人が全体の3分の1以上の株式を所有している保険会社も外資系保険会社に分類されます。

外資系保険会社の例としてはプルデンシャル生命保険株式会社やアクサダイレクト生命保険株式会社、ジブラルタ生命保険株式会社などの生命保険会社や、チューリッヒ保険株式会社やアクサ損害保険株式会社、AIG損害保険株式会社などの損害保険会社などが挙げられます。いずれの保険会社も日本でのテレビCMなどでも流れているため、日本人にも身近な存在であると言えるでしょう。

外資系保険会社の特徴

1. 商品の販売形式

日系の保険会社で販売している商品は、主契約があり、その主契約に関連する特約を付けて一つのセットとして販売されることが多いです。しかし外資系保険会社の場合は、それぞれの保障が単品で販売されており、特約とのセット売りという概念があまりないという特徴があります。

2. 従業員の評価制度

外資系の保険会社は、従業員の評価制度についても日系の保険会社と異なります。外資系保険会社の保険営業従業員は個人事業主として完全なる成果主義で成り立っており、営業成績が良ければすごく良い給与をもらえる一方、成績がふるわなければ給与が0円に近くなってしまうこともあります。対して日系の保険会社の場合、営業成績もありますが勤務年数などに応じて評価が上がっていくことも多くなっています。また、営業成績が良くても悪くても基本給は固定で支払われることが多く、営業成績次第で給与が0円になってしまう、ということはあまり起こりません。

外資系保険会社のメリット

1. 保険料が安価であることが多い

外資系保険会社の保険商品は必要な保障のみのシンプルな契約であることが多いので、日系保険会社の商品よりも保険料を抑えられる可能性があります。日系保険会社の商品はよく見てみると元々特約が付帯してありその分保険料が上がっていることがあり、気付かないうちに特約ありで契約していたということも多くあります。シンプルな保障をシンプルな価格で受けられるというのは外資系保険会社のメリットの一つです。

また、外資系保険会社の保険商品は外国債券など外貨を利用して運用する商品が多いため、比較的利回りが高い商品が多いという特徴もあります。貯蓄性が高い商品が多いため、保険料の安さだけでなく商品内容としても魅力的な部分があるということです。

2. オーダーメイドで商品設計を行うことができる

日系保険会社の商品は、前述したように本契約と特約が元々セットになって販売されていることがあります。しかし外資系保険会社ではセット売りという概念があまりないため、単品で自分に合った保障内容を自由に組み合わせて契約することができるというメリットもあります。オーダーメイド感覚で自分に合った保険の内容にすることができるというのは外資系保険会社ならではの特徴です。

外資系保険会社のデメリット

1. ある程度保険の知識が必要

メリットで述べたように自分の選んで商品内容を決定できるということは、どんな保障が自分に必要なのかを自分で判断できる知識が必要であるということにもつながります。外資系保険会社での保険加入を検討する際は、契約してから「こんなつもりじゃなかった」と思うことのないよう、必要な保障内容をきちんと理解してから検討するようにしましょう。

2. 契約後のフォローが少ない

日系保険会社では良くも悪くも営業の人の面倒見がとても良いと言われているため、契約後のフォローも担当者がしっかりと行ってくれます。変更などの手続きが必要な場合は書類の手配から記入の仕方まで丁寧に行ってくれることが多いです。しかし外資系保険会社の場合、契約後のフォローはコールセンターに連絡を行い、手続きが必要な場合は自身で行うことが前提となります。手厚いフォローが必要であると自覚している人にとっては、日系保険会社の方が相性が良いと言えるでしょう。

3. 事業の撤退リスクがある

外資系保険会社は海外に拠点を置いているため、日本事業からの撤退リスクも少ないですがあります。実際、リーマンショックの時は複数の外資系保険会社が商品の販売停止や事業の撤退を行いました。万が一そのような事態になった場合も通常は他の保険会社が既存の契約を引き継ぐ形になるため契約自体がなくなることはありませんが、その後のサポートが受けにくくなってしまう可能性があることは知っておきましょう。

外資系保険会社のメリット・デメリットを理解しよう

外資系保険会社のメリット・デメリットを解説しました。主に日系の保険会社と比べた特徴を記載しましたが、現在日系保険会社もインターネットで商品個別での販売を拡大するなどの対応を行っており、日系保険会社と外資系保険会社の大きな差はなくなってきています。また、日系の保険会社でも最近では個々に合わせたオーダーメイド型の商品販売が増えてきており、外資系保険会社の販売方針に近づいてきていると言えます。あまり日系・外資系というくくりにとらわれず、自身に合った保険商品を選択するようにしましょう。

HOME記事一覧Page Top