2022/07/11

クレジットカードのキャッシングとは?カードローンとの違いまで徹底解説

クレジットカードのキャッシング機能について解説します。クレジットカードのショッピング枠とは別に設定されているキャッシング枠。現金を借りることができるこのキャッシング機能は、カードローンと具体的に何が違うのか。それぞれの特徴や利用の際の注意点などについてまとめました。

キャッシングとは

キャッシングとは、必要な時に現金の借り入れができるサービス全体のことを指します。クレジットカードのキャッシングやカードローンのサービスはその中に含まれ、システムや金利が異なるだけで大きくは同じ現金が借りられるサービスです。


クレジットカードのキャッシングの特徴

多くのクレジットカードには「ショッピング枠」と「キャッシング枠」が用意されています。クレジットカードのキャッシングとはその「キャッシング枠」の方を指し、このキャッシング機能によりクレジットカードを使っての現金の借り入れが可能です。銀行やコンビニ、郵便局のATMなどでキャッシュカードと同じような操作で利用することができます。

追加審査が不要

クレジットカードを申し込む際の審査でショッピング枠やキャッシング枠を含むクレジットカードの利用可能額が決定するため、キャッシング利用をする際の追加の手続きや審査は必要ありません。(カード申込の際にキャッシング枠を利用しない選択をしていた場合は手続きが必要。)もともと利用していたクレジットカードでキャッシングができるため、急に現金が必要になった場合にも便利です。

海外でも利用可能

クレジットカードのキャッシングは海外でも利用できます。海外キャッシング対応ATMを利用することで現地通貨を引き出すことができます。

海外キャッシングは利用日当日のレートで換算されるため、銀行や外貨両替所に比べレートが良いことが多く、両替手数料なども勘案すると海外キャッシングの方が両替を安く済ませることができます。

支払い方法は翌月一回またはリボ払い

クレジットカードのキャッシングでの借入金の返済方法は、ショッピング枠での利用額とともに翌月または翌々月に一括で支払い、またはリボ払いでの支払いが一般的です。会社によっては臨時のATM支払い等にも対応しているものもあるので、事前に確認しましょう。

限度額は低め

一般的に、カードローンに比べ利用限度額は低めに設定されている場合が多いです。また、クレジットカードではショッピング枠とキャッシング枠の総利用額が設定されてことも多く、どちらかを多く利用した場合もう一方の利用限度額が減るというタイプの場合、ショッピング枠で多く利用するとキャッシング枠の利用限度額は低くなります。カードによってはもう一方の枠の影響を受けず利用限度額が別々に設定されるタイプのものもあるので、キャッシングの利用を考えている場合には、申し込む際にどちらのタイプなのか確認しておくことをおすすめします。

金利は高め

キャッシングの金利は一般的にカードローンの金利よりも高く設定され、利率は15%〜18%ぐらいのことが多いです。なので、借り入れ金額が大きくなる場合や返済完了までの期間が長期に及ぶ場合には総返済額がより大きくなりやすいので注意が必要です。

カードローンの特徴

カードローンとは、専用カードを利用し現金を借り入れることができる、借り入れに特化したサービスです。借り入れの方法として、銀行やコンビニATMで現金を引き出す、またインターネットや電話での手続きによる口座振込などがあります。

審査が必要

カードローンを申し込む際にはクレジットカード同様審査が必要になり、審査を通過すると専用カードが発行され借入が可能になります。利用開始までの期間は、消費者金融系で最短即日、銀行系では翌日以降、地方銀行や信販系ではそれ以上かかることも珍しくありません。必要な日までに利用ができるかどうかを事前に確認するようにしましょう。

借入専用カードが発行される

カードローンでは審査通過後、借入専用のローンカードが発行され、カードが手元に届き次第利用が可能になります。ただし、振込専用のカードローンの場合などではカードレスタイプのものもあり、その場合にはカードではなく会員番号が載った書類が届きます。

限度額は基本的に高め

クレジットカードのキャッシングに比べ利用限度額は高めに設定されています。企業ごとに異なりますが、最大で500万円〜800万円に設定されていることが多く、それ以上の場合もあります。まとまった金額を借り入れたい場合はカードローンを利用するとよいでしょう。ですが、それぞれの収入状況や返済能力によって個々に限度額が設定されるため、必ずしも限度額最大まで借り入れができるわけではないのでその点は注意が必要です。

金利は低め

金利はクレジットカードのキャッシングに比べ低めに設定されています。利率は会社ごとに異なりますが、利息制限法によって上限が定められているので、その範囲内となり、最大でも20%以下となります。大手金融機関の場合1.5%〜15%の間に設定されています。借入額が大きく、返済も長期に渡る場合にはクレジットカードのキャッシングでなく、カードローンを利用するとよいでしょう。

利用の際の注意点

金利

キャッシングかカードローンか、またそれぞれの中でも会社ごとに借入をした際の金利は異なります。借入金額や借入期間を考慮し、状況に応じてうまく使い分けましょう。

総量規制

総量規制とは、お金の借り過ぎによる多重債務を防ぐために貸金業法によって定められた法律です。この法律により、借り入れ額の上限は年収の3分の1までと決まっています。これは総額なので、複数社から借入をしている場合は1社ごとではなく、その合計額が年収の3分の1を超えてはいけないということになります。

クレジットカードのキャッシング、カードローンともにその対象となるので、すでに借入総額が年収の3分の1を超えている場合には新たな借入はできません。

返済を延滞した場合

キャッシングやカードローンを利用しただけでは信用情報に影響はありませんが、返済を延滞した場合は信用情報に傷がつきます。これは後に新たにクレジットカードを申し込む場合や住宅ローンの審査などに影響を与えるので注意が必要です。

不正利用の被害に遭った場合

キャッシュカード、カードローンともに不正利用の被害に遭った場合には、会社ごとに定められた方法で補償が受けられます。ですが、暗証番号の管理が甘かった、カードに署名をしていなかったなど補償の対象外となるケースもあります。カードは正しく管理し、もしも不正利用に気づいた場合には、できるだけ速やかにカードの発行会社に連絡を入れてください。

クレジットカードのキャッシングとカードローンの違い(まとめ)

クレジットカードのキャッシングとカードローンそれぞれの特徴について簡単にまとめると以下のようになります。

借り入れの回数や金額が多くない場合にはクレジットカード付帯のキャッシングを、借入の回数が多い、または一回ごとの借り入れの金額が多い場合には金利の低いカードローンを利用するのがおすすめです。


クレジットカードキャッシング カードローン
審査

なし(カード申込時にあり)

あり
金利 高い 低い
利用限度額 低い 高い
返済方法 一回/リボ払い 一回/リボ/臨時返済など

キャッシングとカードローンは状況によって使い分けよう

クレジットカードのキャッシング機能とカードローンの違いについて解説しました。現金を借り入れるという意味では同じ種類のものですが、どちらにもそれぞれ違うメリット・デメリットがあります。それぞれの特徴を理解し、その時に状況に合わせて上手く利用しましょう。

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