2021/01/14

【2020年末】純資産総額(残高)上位の投資信託の信託報酬と手数料を調べてみた

2020年末時点の純資産総額(残高)上位の投資信託の信託報酬や手数料などのコストを調べてみました。

2020年末の投資信託純資産総額(残高)ランキング

2021年1月7日の日本経済新聞で、2020年末時点の国内公募の追加型株式投資信託(上場投資信託=ETFを除く)の純資産総額(残高)ランキングが掲載されました。本記事では、ランキング上位の投資信託の信託報酬や手数料などのコストも含めてご紹介します。


参考記事:

2020年資金流入ランキング上位の投資信託の手数料・信託報酬・リターンを調べてみた

米国を中心とした海外株式で運用するファンドが大半

以下の表は、2020年末時点の投資信託純資産総額(残高)ランキングに、信託報酬や販売手数料、信託財産留保額などを加えたものです。販売手数料に関しては、上限値を記載しています。インターネット証券を利用する場合はこの販売手数料がかからなかったり安くなったりするものもあります。

2020年資金流入ランキング上位の投資信託同様、米国株を中心とする海外株式で運用するファンドが大半を占めています。(2020年資金流入ランキングTOP10のうち、4ファンドが純資産総額上位にも入っています。)9位、10位には、米国のREIT(不動産投資信託)で運用するファンドがランクインしています。


ランキング上位の投資信託からは、以下の傾向がわかります。

・信託報酬や販売手数料が高額のものが大半を占めている。

・直近でリターンが大きい投資対象(米国株を中心とした成長株)のファンドが大半を占めている。

・毎月分配型の投資信託の人気はまだある。

・インデックスファンドは純資産総額が増加してきているものの、まだ20位以内にも入っていない。

コストを最小限に抑えるのは鉄則だが

OpenMoneyでは、繰り返し投資においてはコストを最小限に抑えるべきだとお伝えしています。2020年の資金流入上位ファンドや純資産総額(残高)上位ファンドを見る限りは、まだまだ高コストの商品が大半を占めています。


参考記事:

これから投資を始める人への17のアドバイス

投資信託やETFのコストが長期投資に与える影響

インデックスファンドはまだまだ圏外

2020年末の投資信託の純資産総額(残高)上位20までに、インデックスファンドは一つもありません。なお、2020年12月の資金流入上位100ファンドのうち、コストの低い「インデックスファンド」は以下9本でした(DC向けファンドを除く)。

流入金額・純資産総額ともに、最上位のファンドと比べるとまだまだ金額は少ないものの、この1,2年で、インデックスファンドが上位に入ってくる可能性も十分にありそうです。


参考記事:
インデックス投資とは?メリット・デメリットからおすすめの投資信託・ETFまで解説

流行のファンドと古くからある巨大ファンドが混在する純資産総額ランキング

2020年資金流入上位のファンドや純資産総額上位のファンドの多くは、2020年に大きなリターンを出しました。一方で、純資産総額第1位のピクテ・グローバル・インカム株式ファンドなどマイナスのリターンだったファンドも存在します。また、半分近くの投資信託が、2020年の損益がマイナスだったという調査結果もあります。純資産総額5兆円を超え、かつて一世を風靡したともいえる「グローバル・ソブリン・オープン」(通称:グロソブ)も今では3,000億円台の残高になっています(それでもかなりの金額です)。

今後も、「人気ランキング」上位のファンドを調査・分析するとともに、「ランキング」に惑わされない「正しい投資信託の選び方」をお伝えできればと思います。

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